今日は何飲む?in京都
どうも、一人でワインを飲みに行くとほぼ毎回社会人に間違われる(酒)の みつきです。
実年齢+3~5歳くらいには見積もられている気がします。
ワインは好む年齢層が高いイメージがあるので仕方ありませんね。
そういえば23時前に行った銭湯で、番頭さんに「遅くまで仕事しとるんやな」と言われました。
いつから働いていると錯覚していた…?
もはやワインとかそういうの関係なしに”そう”見えるようです。
さて先週末、出張兼旅行をしに関西へ行ってきました。
滞在した京都でいくつかワインの種類が豊富なお店に行ってきたので紹介を。
もともとワインはイメージ先行で好きで、ワインショップで働いたことがきっかけで本格に好きになりました。
お店は「おいしい京都ちび346」で探しました。
旅行でも何でも普段行かないところを 訪れた時の行動原理はただ一つ。
それは「もう二度とここへ来ることがなくても後悔しないように」
何を大げさなことを思われるかもしれませんが、毎回本気です。
実家で毎日顔を合わせた家族や、学校であれだけ時間を過ごした友人らとも今では年に一、二回会うかどうか。
それを思えば訪れた先にもう一生行かないことなどざらにあるでしょう。
せっかくの機会は最大限活用し、めいっぱい愉しむのがモットーです。
そういう訳で旅先のお店を巡るのが結構好きです。
一件目:ワイン食堂UmiUsagi
グラスワインはスパークリング、白、赤がそれぞれ2種類ずつ。値段は500円とお手頃。
スパークリングは初めの一杯をなみなみ注いでくれるサービスをしていました。
某大学で開かれた勉強会の打ち上げに参加してすでにビールを飲んでいたのでここでは白ワインを。
南アフリカでシュナン・ブランという品種を使ってつくられた白ワイン。
ラタトゥイユがあうかと思って頼んだところ、あいにく品切れだったのですがワインにあう料理をお願いしてパテを頼みました。
オイルサーディンはあうだろうなと思っていたのですが、パテは意外。
ワインと料理の組み合わせはお店の方に訊くのが一番ですね。
パテはハーフサイズにしましたが、それでも思った以上に大きかったです。
シュナン・ブランのトロピカルな感じにパテの味がよくあいました。
よく白は魚で赤は肉と言われますが、あわせる際には色であわせた方があうみたいです。
お店はやや照明を落とした感じで、いい雰囲気でした。
二件目:ワイン厨房CHEERS
入った当初から「どこかで見たことがあるような」と既視感が。
なんのことはなく、去年の3月にも訪れていたのです。
たしかあの時はもともと目星をつけていたお店の定休日で、とにかくワインが飲みたい一心で京都駅からずっと歩きました。
グラスワインはスパークリングが1種、白と赤は3,4種類ずつあったと思います。
スパークリングがフランスはジュラ地方の「ロワイヤル・ペルレ・ブラン・ド・ブラン」
ジュラ地方はそのまま恐竜で有名なジュラ紀の化石の産出地です。
あんまり見かけないので頼んでみました。
この産地のワインというと横浜の駅チカで買って、クリスマス・イヴに一人で飲んで思い出があります。ローラン・ペリエを意識した、きれいなボトルデザインでした。
ワインリストにはブドウの搾りかすからつくった蒸留酒グラッパもありました。
お店の方に「何か頼みますか?」と訊かれ、「最後はグラッパを飲もうかと思っているんです」と言ったら、「それはもう”分かってる”人の飲み方ですね」と。
そこからワイン談義に花が咲きました。
フランスのボルドーやブルゴーニュを訪れたことがあるそうで、作り手の気質の違いなどが聞けて面白かったです。
ボルドーが商人気質で「毎年安定した品質」を重視するとしたら、ブルゴーニュは農民気質で「風土をいかに出せるか」を重視するそうで。
一口にワインといってもその中身は千差万別で、同じものは二本とないのがワインの面白味です。
スパークリングの次はチリ産のカルメネールを使った赤ワインにしました。
野性的でスパイシーな香りのする濃い目の赤です。
不思議なことに飲んだ瞬間、色艶のいい黒猫を撫でているようなイメージが浮かびました(笑)
気分としては似たような感じです。
木樽を使って熟成させたためこのような滑らかな口当たりになったのだと思います。
最後はお待ちかねのグラッパ・ディ・コルテーゼ 。
蒸留酒ということもあってアルコール度数が40度 もあります。
冬はお湯割り、夏はソーダ割りで飲むのがおすすめとされています。
ウィスキーとはまた違った味わいです。
こちらは水を少し吸った紅茶の葉っぱのニュアンスが。
他にはライムの感じもあって、ずっと前に飲んだ午後の紅茶のダージリンスパークリングを思い出しました。
お店はさっきのところよりは明るめで、階段を降りた地下にあります。
翌日、鞍馬と貴船を行脚した夜…
三件目:Antibes | アンティーブ - 京都市 - イタリア料理店、スペイン料理店 | Facebook
この日もまたワインを目指してもくもく歩きました。
お店に着いたとき、どこから入ればいいのか分からなかったのは内緒です()
グラスワインはスパークリングが1種、白と赤が2,3種類ずつでした。
ボトルワインも含めスペインとイタリアが多かった印象。
すでに友人らとまたまたビールを飲んでいたので、赤ワインとイベリコ豚のサラミを。
スペイン産のワインが多く、頼んだのもモナストレルという品種を使った赤ワイン。
黒い果実のニュアンスと少しスパイシーな感じが、スペインでよく用いられるガルナッチャに似ています。
パスタの種類が豊富で、食べたかったのですが店を巡る関係で我慢。
いつもワインを最優先させるため訪れたお店のメインを食べることはほとんどありません…
お店は縦に長く、こじんまりとしていました。
四件目:京町家イタリアンRhoncus“ろんくす” - 京都市 - イタリア料理店 | Facebook
Antibesに向かう途中で見つけたお店です。
店頭に掲げてあったEUの旗が目を引きました。
中は純和風の木造建築で、いいギャップがあります。
グラスワインはスパークリングが1種、白と赤が2種類ずつでした。
ニュージランドのワインはまだほとんど飲んだことがないので、ホームクリーク・ピノノワールを頼みました。
カウンター越しにお店の方とお話して料理を決め、まずはラクレットなるものを。
これはスイス料理でチーズとジャガイモを使った料理とのこと。アルプスの少女ハイジでも食べられていたそうです。
焦がしたウオッシュチーズの香りと、ほくほくのジャガイモの甘みが美味しかったです。
お次は仔羊のローストをいただきました。これはもう本当に美味しかったです。
これまたクリスマス・イヴに自分で作ったことがありますが、全然違うレベルでした。
焦がしたような、でも苦味ではなく甘みのするような香りがするワインと相性ばっちり。
この特徴的な香りは還元臭と呼ばれるもので、ワインが酸欠のときやまだ十分に開いていないときにするそうで。
イメージとしては「焼き芋」の香りに近いです。なんだか途端にオシャレ感がなくなりますが(笑)
ただ、テンションが上がってしまったせいで頼みすぎ、あとで夜風に当たりながら翌日以降の倹約を誓いました…orz
デザートのガトーショコラとマローロ・ディ・グラッパ・ネビオロを頼んでしまいました。
ネビオロはイタリアの高級ワインであるバローロやバルバレスコに使われるブドウで、それを使ったグラッパとなると見逃せません。
もともとグラッパは置いてあるところが少ないですし、自分で買って飲めるものでもありませんし(言い訳)
このグラッパはアロマオイルを垂らしたホットタオルを顔にあてた時のようなイメージが浮かびました。
グラッパの芳醇な香りとアルコールの熱さがそう感じさせたのかもしれません。
そしてガトーショコラにこれを垂らして食べるという贅沢!
京都を離れる夜に相応しいというか、行き過ぎて分不相応なひと時でした。
お店をあとにしてからは銭湯に行ってゆっくりし、夜行バスに乗って帰ってきました。
また京都に行きたいものです。大学院に合格したら住むことに!
住んでいると自分を店に向かわせる”言い訳”がなくなるので却ってお店巡りをしないかもしれませんね。
気づけばここ一年で三度目の京都。また近いうちに行くことになったり?
最後に。ワインをもっと知りたい方、愉しみたい方におすすめの本がこちら↓
有名なソムリエ、田崎真也さんの本です。
ワインの作られ方や香りの種類、ブドウ品種の解説と相性のいい料理が載っています。
もっと詳しく!という場合はこちら↓
ワインの色調や産地ごとの特徴、本格的なテイスティングの仕方などなど。
終わりの方に載っている”香りの化学式”の一覧は圧巻です(笑)